世界で活躍する
マイケル・チェーホフテクニック講師が
今年も東京&大阪に来日します!

※The English explanation is after the Japanese one.

 〈想像力、身体、五感〉ーなどを使い、人が持つ潜在的な能力を引き出して演技に取り組むマイケル・チェーホフテクニック。このテクニックを総合的かつ実践的に学ぶことのできるモジュールプログラムWSを、今年も開催いたします。

 

 講師は、マイケル・チェーホフ・ヨーロッパ(MCE)(ヨーロッパを拠点とする国際的団体)のマスター講師であるデイヴィッド・ジンダー。今回は東京だけではなく、大阪でもモジュールプログラムを開催いたします。また、東京・大阪の両開催地にて、ジンダー氏による講演も行います。

 

 マイケル・チェーホフテクニックは、クリント・イーストウッド、マラ・パワーズ、ゲイリー・クーパー、ジャック・ニコルソン、アンソニー・ホプキンズ、現代ではジョニーディップをはじめとする、数多くの海外俳優によって学ばれてきました。ぜひ、この機会に世界的に学ばれるテクニックを学んでみてください。

International Michael Chekhov Technique Teacher 

Will come to Tokyo & Osaka 

 Through imagination, physical movements, 5 senses, and so on, Michael Chekhov Technique draws potential abilities from actors. Comprehensively and practically, actors can learn the technique through this module programme WS. We will have the WS  in Tokyo and Osaka again this year. 

 

  A master teacher, David Zinder, will come from  an international association in Europe, Michael Chekhov Europe (MCE). This year, we will have the module programme WS not only in Tokyo, but in Osaka. And also, David Zinder will give a lecture in both Tokyo and Osaka.

 

  Michael Chekhov taught  a group called The Drama Society in the US. Among the actors who studied with Chekhov in Hollywood were: Ingrid Bergman, Lloyd Bridges, Yul Brynner, Jack Colvin, Gary Cooper, Clint Eastwood, Joanna Merlin, Marilyn Monroe, Patricia Neal, Jack Palance, Gregory Peck, Mala Powers, Anthony Quinn. His technique is learned internationally in North and South America, Europe, and Asia,  


堀江 新二  からのコメント

大阪大学名誉教授(ロシア演劇)/ シアター・コミュニケーション・ラボ大阪所長 /『俳優の仕事』翻訳者

 

「心身一如」のミハイル・チェーホフ・テクニック

 ミハイル・チェーホフは世界の演技術のスタンダードを築いたモスクワ芸術座の創始者スタニスラフスキーの一番弟子でした。しかしスタニスラフスキー・システムといわれる「演技の文法」(スタニスラフスキー)は日本でもアメリカでもおおいに誤解されて伝わったという歴史があります。アメリカの最新研究でも「(スタニスラフスキー・システムは)西側では、心理的リアリズムの過度の強調と治療的自己表現をともなうメソッドとしてとらえられた」(Sharon  M  Carnicke Stanislavsky in Focus “2009209P)として心理や感情という捉えどころのない出発点を見直し、スタニスラフスキーの晩年の演技術である「身体的行動」を重視する傾向に変わってきています。しかし、これもまた外面のみにこだわると意識的な(あるいは論理的な)役へのアプローチに偏り、感情の真実のない形式的な演技に陥る可能性があります。それを埋めるべくスタニスラフスキー自身はヨーガの研究などを通して「心と身体」のバランスよい演技法を探求したのですが、ソ連という国の「唯物論的」世界観の政治的圧力でそれを表だって表明することができませんでした。

 

 その「心と身体」を一つのものとして演技術に活かし、スタニスラフスキー・システムを発展させたのがミハイル・チェーホフだと言えます。最新の脳科学の第一人者アントニオ・ダマジオは「身体反応を含めた自らの状態を認知することにより、感情が生まれる」と述べていますが、感情から先に入らず、まず身体反応や体性感覚を生み出す心理的な身振りや想像の身体(外面)など(動物の模倣などもその変種)を通して感情に迫るミハイル・チェーホフの演技術はまさに晩年のスタニスラフスキーが求めてきたことの本質を継承していると言えるでしょう。だからこそアメリカやロシア・ヨーロッパで彼のテクニックが改めて注目を浴びているのだと思います。